2016/06/04: 津久井散歩;木瓜爺撮歩97-38 津久井城山 (No.2705)

「新編相模国風土記稿」には、この山のことが、太井村にも根小屋村にも書かれています。両方を見比べてまとめますと次のようになりそうです。まず、括られた山の名前は「御林山」なのですが、これは固有名詞ではなくて、木材を育てている山のことらしく、幾つも出てくるのです。で、該当する部分を見ると・・根小屋村の記述が詳しそうです。『御林山 反別五十六町二反 寶峯と呼 所謂相州津久井古城跡なり 土人是を城山と称す。甲陽軍鑑に曰 相州津久井にて高岩 或いは室カ峯に於て 甲州上の原 加藤丹後一手にて夜攻 城主内藤周防を討取と云々 按するに高岩及び周防か事蹟 今其詳なる事を知らす。 嶮岨崔嵬(けんそさいかい)の一孤峰にして長松茂生す 鎌倉将軍の頃 筑井太郎次郎義胤 始て一城を築てこれに居れり是を津久井城と呼ぶ (中略)  是山は当村と太井村に属す 麓より頂に至る折坂曲径十八町。道巾六尺許。 頂上岐して両丘となる 東丘に飯綱神祠を祀る 祠後に坎井あり。按するに内藤在城の頃は日用の井水と見えたり 浅うして底をみる水を湛えて清渫 土人是を御手洗神水と唱ふ 旱乾水溢の年と云えども常に異ならずと云ふ 西丘は古域塁壁の跡なり 文化中古城の碑を茲に建つ』 この「築井古城記」は漢文で彫られているのですが、それを克明に記録しています。

長々と書いたのは、この状態が、ほとんど変わっていないことに感動(?)してしまったからです。では、「寶峰」登山の開始です。

m97-38-01 F1230

昨日の地図の、No.04は、この写真の突き当たり地点です。そこまで真っ直ぐ行けば良かったのでしょうが、木瓜爺右の階段・・・これはトイレへの入口・・に入りました。

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トイレの周辺は、草刈りなどの手入れが行われていて、園地風の落ち着きがあります。

m97-38-03 F1232用を足して、暫く景色を眺めていた木瓜爺・・・周辺の手入れをしていた方が、トイレm97-38-04 F1233にやってきて、ちょっと雑談。・・・元の道に戻れば良いのに、うっかり聞いてしまったのです。「山頂に行きたいのですが、どこから登るのでしょう?」と。教わったのは、右に進んで、左の山にとりつく道でした。予定は左に進んで、右の山に取りつく道だったのに・・・

右に進んで居ます。左に見える柵が山腹を回る道路、あれに合流します。暫く進んで、左に登る道に入りました。下に見える道が、山腹周遊道で、西側の展望デッキに行きます。この展望デッキは、津久井湖に西半分を眺める場所のようです。寄るべきだったかもしれません。歩いているときは、山頂に行きたくて・・・

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m97-38-06 F1236ひと登りすると、ショートカットした状態で、展望デッキから戻ってきた周遊道に出ました。

そこに地図が立っていました。現在地が表示されています。「ありゃー! えらい遠回りをしてしまった!」 No.06の方に来てしまったのです。トイレの所から、左に上がっていれば、No.18にそろそろ到着する時刻なのに、ひどいことになりました。四角形の三辺を歩くことになりました。勿論、予定コースのほうは、急な九十九折りの道ですから、楽ではないでしょうが、30分かけるつもりなら、上がれた筈・・・ぼやいていても始まらないので、No.6地点まで行って、左に入りましょう。そして、No.07に出て、また左に入り、No.18を目指します。

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この地図で、「白い太い道」は、車道並みの遊歩道です。距離は長いのですが、老人の散策道路としても、無理はない道と考えられます。「青い道」は、勾配もすくなく楽な道ですが、道巾が1m以下になる所もありますので、よろめく傾向にある老人は、杖などを「正しく」使用してください。「正しく」という意味は、例えば「ストックは山側の突き、谷側には突かない」というような事です。「赤い道」は、急勾配がある道です。登りは可能ですが、下りに使うのはやや心配です。

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道標はしっかり建ててありますが、地図があっても、不安になる箇所が何カ所かありまm97-38-10 F1244した。例えば、この道標、「根本口」というのが、先ほどの地図にありますか? どこを探してもないのです。また「根本口」と書かれています。「明日原」も地図には出て来ませんね。「根本口」というのは多分、「本根小屋」方面の登山口を意味して居るのでしょう。山を下った先に「明日原」という字があります。つまり周辺の情報を知らないと分からない道標です。地元の人の為の情報と思いましょう。地図も持たず、道標だけを頼りにしている老人登山者も沢山おられるので、あえて書いておきます。今度は「御屋敷」これは地図にありますから、方向が分かりました。問題は、山頂・・男坂(急勾配)と女坂どちらも「城山山頂」なのです。でも歩き方向はまるで違いますから、地図なしでは心配m97-38-11 F1246になります。男坂と女坂の分岐点には、別の標識がありました。直進が男坂、女坂は左折です。m97-38-11 F1248

 

 

女坂に入って、10分位進んだ所で、やっとNo.18のポイントに到達したようです。下のトイレから何分かかっているのか・・・m97-38-12 F1249

 

 

 

 

m97-38-13 F1251.小網道合流点jpgこの道標の「小網口」というのが、当初予定していた登山道の入口でしょう。デジカメ画像に記録された時刻から逆算すると、所要時間24分で来ています。案内図に記載されている所要時間の合計は、32分。木瓜爺めちゃめちゃにハイペースですねえ? 大丈夫かねえ? 回り道をしましたが、時間的な遅れは発生しないで済んだようです。

m97-38-14 F1252では普通のペースに戻して・・・この写真は、通過してから振り返って写していますが、架橋が造られている道でした。女坂といっても、こういう場所もあります。充分注意して歩いてください。

No.18~No.17は、案内図では20分。実績では12分ほどでした。m97-38-15 F1253

ここは、十字路になりますので、人口密度も上がるようです。

m97-38-16 F1254この看板の青い道からやってきたのです。ここが、両丘の中間、鞍部になります。実際は東丘を先に寄ったのですが、ブログ上では簡明にするために、西丘の「山頂」を目指します。「山頂」ということは、「城址」に入るということです。

m97-38-17 F1255こちらの道標では、「飯縄社」のある場所を「飯縄曲輪」、山頂の方を「本城曲輪」としています。木瓜爺が「飯縄社」を先にしてしまったのは、0.1kmという距離の所為でした。山頂までは0.2km。

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山頂に向かって、最初の坂を上がると、そこは「太鼓曲輪」です。「太鼓曲輪」というのは、八王子城にもありましたが、八王子の場合は、物見櫓的場所で、太鼓を打って知らせたと聞きました。こちらも同じような意味合いかと思いましたが、物見の場所とは思えない地形です。調べてみると、家老の屋敷と近い場所だったようです。この太鼓曲輪と、本城曲輪の間には、「堀切」という、空堀みたいな物が設けられています。そこには「引橋」というものまであったそうです。これも八王子城の真似をした・・・つまり、内藤氏が城主であったころの細工でしょう。

m97-38-20 F1281なお、津久井城に関しては、「津久井城ものがたり」という立派な書物が、PDF版でダウンロードできます。88頁あるすごい資料です。

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これは、「堀切」に下る場所、一度下って空堀の底を抜けてまた登り直すのですから、しんどい・・m97-38-22 F1286

 

そうして到着した「本城曲輪」下です。右手が一段高くなっています。見えて居る掲示版のようなものが、下の写真。歴史や遺構の概略説明が書かれています。

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m97-38-29 F1290  高い所に上がって見ましょうか・・・石碑や説明板があります。石碑というのは、「文化中 古城の碑を茲に建つ」という「築井古城記碑」です。

ほかに「本城曲輪」の説明板もあります。大部分は草原になっていますが、一部「遺構保存のため」通行禁止になっていました。

残念なことに、周囲の樹木が大きくなりすぎて、展望がききません。高い場所から下りて、トイレがあるという北側に回ります。広場の隅っこに確かにありました。m97-38-28 F1299

手前の広場にはベンチも作られていました。ちょっと休憩して、木間から見える景色を楽しみましょう。

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ほんの少し、間伐を入れて、景観を見易くすれば、もう少し魅力が出るのですが、遺構保存との絡みで、うまくやれないのでしょうか? せめて津久井湖の全体が見たいですよね・・標高350mで、山頂にトイレも造られていると云うところは良いのですが、見晴らしが、この程度では、珍百山に「推奨」とまでは行かないかなあ? とりあえず、結論は保留です。明日は、東の「飯縄神社」に行きます。

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